【2024年度まとめ】分娩後の子牛のケア やるべきこと4選

分娩後のケアの重要性とやらなければいけないこと

分娩は子牛が生まれたら終わりというわけではありません。その後のケアを怠ると、子牛の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。夜中の出産時などで早く休みたい気持ちは理解できますが、良い牛を育てるためにもうひと頑張りしましょう。今回の記事では、子牛が生まれて最初にやるべきことを解説します。この情報が参考になれば幸いです。

①呼吸の確認

まず、子牛が呼吸しているか確認しましょう。正常な分娩では、子牛の臍帯(へその緒)は生まれると同時に切れ、酸素供給が母牛の血液から肺呼吸に切り替わります。数秒で肺が空気を取り込み膨らむのが通常ですが、時には羊水が気道を詰まらせることがあります。

②自力で頭を上げられるか確認

頭を上げているか確認することで、酸欠や虚弱などの異常がないか判断します。自力で首を持ち上げられるなら問題はありませんが、横たわったままなら危険です。その場合は呼吸の確認と対処が必要です。

③呼吸が弱いときの対処法

呼吸が弱かったり止まっている場合、次の方法を試します。
 ・呼吸しやすい体勢に変える
 ・人工呼吸器を使う
 ・鼻の中をワラで刺激する
 ・(逆さ吊りの検討)

呼吸しやすい体勢に変える

横から腹の下に足を畳む「うつぶせ」の姿勢に変更します。横になる姿勢は自重で肺が圧迫され、呼吸が難しくなるため、うつぶせの姿勢を取らせ、必要に応じてワラを敷いて支えてあげます。

人工呼吸器を使う

呼吸が弱い場合、人工呼吸器が役立ちます。以下の手順で使用します。
 1.吸入側を使って気道内の羊水を取り除く
 2.吹込側を使って肺に空気を送り込む
 3.吸入は3回程度行った後、吹込を必要な回数だけ繰り返します。

鼻の中をワラで刺激する

ワラで鼻の中を刺激し、くしゃみを促します。これは気管内の羊水を除去するのに役立ちます

(逆さ吊りの検討)

逆さ吊りの効果については論争があります。羊水の排出が助かるという意見もあれば、逆効果という見方もあります。個人的にはあまり推奨しません。

④タオルで拭く

タオルで子牛を拭くことには以下の目的があります。
 ・体温の保持
 ・呼吸の促進
 ・初乳効果の促進
「リッキング」—母牛が舐める行動—は子牛の体温保持、呼吸促進、初乳効果に寄与しますが、タオルで乾燥させる方が早く確実です。特に冬期間の分娩では重要です。
母牛が熱心に舐めてくれる場合は良いですが、そうでない場合はタオルで拭いて対応しましょう。ケア中、母牛が攻撃的になることがあるので注意が必要です。

まとめ

子牛の出生後にまず行うべきケアについて解説しました。
 ・呼吸の確認と確保
 ・自力で首を持ち上げる確認
 ・呼吸しやすい体勢に
 ・タオルで拭いて体温保持
今回の情報が参考になれば幸いです。ありがとうございました。

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