牛の飼育において、適切な栄養を与えることが健康な成長や良質な肉の生産につながります。ここでは、牛のエサに関する情報をまとめてお伝えします。

これが基本的な牛の餌

牛が摂取するエサは、大きく分けて「粗飼料」と「濃厚飼料」です。

粗飼料　草やその加工品である牧草、乾燥させた乾草、乳酸発酵させたサイレージなどが該当し、
　　　　牛の主食となります。
濃厚飼料　主にトウモロコシ、大豆、小麦、米ぬかなどを使用し、粉末状や圧ぺん状に加工された
　　　　　エサで、栄養を補う主菜として使われます。

粗飼料は食物繊維が豊富で、牛の第一胃「ルーメン」の機能を保つのに重要です。一方、濃厚飼料は
エネルギーや筋肉を作るための栄養源です。

粗飼料の種類と特質

牧草　新鮮な緑の草で、水分や栄養が豊富。主要な維持飼料です。
乾草　牧草を乾燥させ栄養を凝縮。保存に適しています。
サイレージ　乳酸発酵により保存性が高く、牛の食欲を刺激します。

知っておこう、粗飼料が牛にもたらす影響とは

粗飼料はルーメンを活性化させ、牛の健康維持と消化機能を向上させます。適度な繊維の摂取は、アンモニア中毒を防ぐカギとなる重要な飼料管理ポイントです。

粗飼料だけではダメ、濃厚飼料の重要性

濃厚飼料には豊富な炭水化物とタンパク質があり、牛の体作りに貢献します。ただし、バランスを欠くと健康被害につながるため、適切な量を維持することが求められます。

子牛は何を食べるのか

出生直後の子牛は、母牛の乳を頼りに成長します。授乳には、免疫力の向上と健康的な発育を促す二つの役割があります。これが不足すると健康を損ねる可能性があります。
成長に伴い、授乳のみでは賄えない栄養が出てきたときに、代用乳や乾草、濃厚飼料を補足的に与えます。

代用乳とは

代用乳は、子牛の栄養補給のために開発されたミルク代替製品で、脱脂粉乳を主成分としています。母乳の不足分を補うために使用されます。

まとめ

牛の健康と肉の品質は、飼料選びと管理に深く関わっています。この理解が、消費者にとっての肉の安全性や質にもつながっています。

牛が餌をしっかり食べているかICT機器で確認

牛が元気に餌を食べているか気になるものです。簡単な確認方法として「CAPSULE SENSE」を使用する方法があります。「CAPSULE SENSE」を胃内に投入することで体温を計測できるため、飲水をしているかどうか確認できます。飲水をしていない牛は基本的に体調が悪かったり、餌を食べていなかったりしますので簡易的に確認することが可能です。

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